
情報に振り回されないために意識していた事の話
当時私は本当にいろんな情報を集めました。最初の1、2ヶ月は特に(絶望期)
結果、私はかなり情報にふりまわされちゃいましたね。
情報が多すぎて何を信じて良いのか分からなくなります。
「パニック障害」「不安障害」を発症した当初も、かなりの情報がネットや、本などにありました。Youtubeとかとんでもない事になってますよね。
おかげで、自分がパニック障害、不安障害じゃないかって気づけたのもありますが、情報の中には「ほんとかよ?」と思わうような内容も多々あります。試すんですが、私には合わない事がほとんどでしたね。
キャッチとして「パニック障害、不安障害に効く!」って書いてあるとやっぱり観てしまう、それで時間が取られちゃいますよね。そして、試すが効かなくて参ったり。
それらの情報を、今見返したとしても、本当に見るだけ時間の無駄だなという情報がたくさんあります。
特にネットはそうで、「パニック障害」「不安障害」というキーワードを使う事が目的になっているコンテンツもたくさんあります。あとは、パニック発作、不安障害になった事のない人の言葉ですね。
ただ全部が悪いというわけではなく、その中には本当に良い情報もちゃんとあります。
私が今だから思う事は「パニック障害」「不安障害」の万人受けする正解の治し方ってないと思っています。
正解のパターンはあります。そのパターンに沿った方法は人それぞれです。
大事なのは”あなたにとって”有益な情報かです。あなたに合わせる事が出来るかです。
私は次の4つを特に意識してましたね。
自分に合っているかどうか
方法の良し悪しよりも、自分にとって合うかどうか、自分に合わせられるかが大事。誰かの正解が、自分の正解とは限らない。
本質をついているか
発作に対する一時的なアプローチだけなのか、それとも「発作が起きにくい身体づくり」という部分に触れているのか。その発言が何を意図して言っているのか。
不安を煽るだけの情報ではないか
「やらなきゃ悪化する」など、不安を大きくするための内容は参考にしない。
経験に基づいているか
実際にパニック障害や発作を経験し、症状をおさえられた、発作が起こらなくなった経験のある人の声かどうか。
この4つは情報を入れる上で大事でしたね。
情報に振り回されるのではなく、情報を選ぶ側になれましたね。
特に④は、もちろん専門医の知識や経験は大きな助けになりますが、パニック発作そのものの感覚は、経験した人にしか分からないと私は思っています。だからこそ「誰がどういう経緯で発信しているのか」を意識して情報を見ていました。
では、これらを踏まえて、まずはよく見る「これさえやれば治る」系情報について話していきます。
「これさえやれば治る」に惑わされないために
私が当時見た内容で覚えてる「これやれば治る系」紹介しますね。
例えば
- 体の部位・ツボ系
- 呼吸法・リラクゼーション法(音楽)
- サプリ・食品系
- 生活習慣系
- 薬・特定療法に依存する系
これらは間違いではないと思います。
ただこういった情報を見る時も、上記の4つを参考にしてましたね。
発作経験のない人が「患者に効果があった」と言うのと、実際に発作を経験して乗り越えた人の言葉とでは、同じように見えても重みは全然違うと思ってます。だから私は情報の背景を見るようにしていました。
そして、パニック障害や不安障害は、なにかひとつすれば解決するわけではないと私は思っています。
色んな要素が嚙み合って回復するし、これを理解していたからひとつにはこだわりませんでした。
脳内の神経伝達物質、自律神経の乱れ、生活習慣、ストレスや環境、性格の傾向…。
いろんな要素が重なって発症し、そこに対するアプローチが1つなわけがないですよね。
だからこそ、「これさえやれば治る」という情報はきっかけだと思っていました。
例えば、よく寝れば治るという内容があった時に、よく寝ただけでは回復しません。よく寝た事によって、日中動けるようになって、動いたおかげでお腹が空いて栄養のあるご飯を食べる…、いくつもの要素が折り重なって自律神経が整うという事。
ひとつの方法で解決したと思っている人もいるかもしれませんが、その方法を取り組む中で、別の何かに変化があったのだと私は思います。
意識したのは、「これさえやれば」という言葉を鵜呑みにしないこと。
これさえやればだけを信じて回復しなかった時のダメージの方が大きいですし、これさえやればはきっかけに過ぎないと思っておくと楽でした。
「これさえやれば」という言葉を鵜呑みにしない
パニックや不安は、人によって背景も症状の出方も全然違います。
だから、ある人が回復した方法を行っても、自分には合わないことが普通にあります。
それが当たり前だと思いますし、その方法があなたに合っていなかっただけ。
それだけなんです。
効かなかったわけではなく、合わなかっただけ。もしくは、その方法の意図を理解していないだけ。
例えば、筋トレが大事と言われて、筋トレをするとしましょう。
しかし、本当に筋トレをする事がストレスだったらどうでしょうか?意味ないんですよね。
身体はそれなりに筋トレの効果でプラスになりますが、ストレスで身体にマイナスを与えます。
プラマイ0。もしくはマイナスです。
だからといって、情報を全部シャットアウトするのなく、「今の自分に合いそうか?」「その情報の意図は」という視点を持って選ぶこと。
自分に合わせられない、その情報の意図が掴めない、合わなさそうだったらそっこーで手放す事です。
ちなみにたくさんの有益な方法の中には即効性がない情報の方が多く存在する事を理解するのも大事。
これかなり重要です。
方法によっては即効性がない事を理解する
私は、発作に対するアプローチより、そもそも発作が起きない身体、ほぼ0になる事をめざしました。
そのために、食事、運動、睡眠、生活習慣の見直しをしました。
ただ、どれも見直して行動したからすぐ結果が出るかといったらそうではありません。
これらは「即効性」がない事を理解しましょう。
例えば、
今日筋トレしたからといって、明日ムキムキになれるわけではないですよね。
筋トレを継続的にして、筋トレしながら食事を変えたとか、筋トレしない日も栄養を意識したとか、筋トレ以外のアプローチを意識したとか、特定の何かをしたからすぐに変わるわけではありません。
先ほどの生活習慣を例に出すなら、例えば
- 栄養が整って神経伝達物質(セロトニン・GABAなど)の材料が十分になるまで最低2〜4週間は必要
- 睡眠リズムを整えて自律神経が安定してくるのに3〜4週間、不眠が強い人は改善まで2〜3か月
- 定期的な運動でセロトニンやエンドルフィンが安定して出るまで4〜6週間(トリプトファン、ビタミンB6や鉄がとれてる事前提)
だいたいこんな感じなんですよ。
この様に、自律神経が乱れやすい身体から乱れにくい身体にするための土台作りですら、最低3ヶ月はかかる。食生活や生活習慣なんて今まで意識してなかった人はもっとかかるか。
見ての通り時間がかかるんですよね。
身体の変化はゆっくりで、かつ、いろんな事が折り重なって身体って整っていきますよね。
栄養だけ取れればいいわけでもなく、運動だけすればいいわけでもない。
栄養に限った話ではありません、身体に長い年月どんな形かはわかりませんが負荷をかけ続けてる可能性があるのならこの土台作りには時間がもっとかかる可能性もある。
私はかなりの負担をかけてたので、時間かかりましたねー。
人生見直しを兼ねて、今度は身体をゆっくり癒してあげる必要があります。
ゆっくりいきましょう。
別パートでも話しますが、土台作りの意識
じゃぁ、1日癒せばいいのか。
そんなはずはありませんよね。先ほど話した通りです。
今から時間をかけてゆっくり、一生癒してあげましょう。自分よしよしヾ(・ω・`)
その為に食事、運動、睡眠は大事です、しかし即効性は極めて低い。
先ほどの話を踏まえて、最低でも1〜3か月かけて体の土台(食事・睡眠・運動)が整いはじめる、ここで土台が出来ます。
もう一度言いますね、ここが土台です。
多分ですが、この土台を作らずに嘆いている人、9割はいると思います。
土台を作らずに、電車に乗れたー、バスにのれたー克服したーって実はありえます。ただ、再発する可能性は高い。なぜなら土台ができてないし、身体にメンテナンスが必要になった理由を分かってないから。
そして、土台が出来て、自分との向き合い方が分かり、身体が整いだすのに6か月はかかると私は思っています。
私はここを徹底したので、どこでも発作になってた私が2年以上、発作やパニックになってない可能性もありますよね。
情報に振り回されないためにも、自分でもこういった意思を持ていると、助かりますよね。
人それぞれ違うから、誰かの正解があなたの正解じゃない
パニック障害・不安障害は人それぞれどこにトリガーがあって、何がどう不安にさせるのか違います。
私が回復していく中で大事だと思ったのが、「誰かの正解が、自分の正解じゃない」という事。
情報もこの事を分かって発信してるのかそうでないかも重要でした。
パニック障害や不安障害って、症状が似ている部分はありますが、背景は人それぞれです。(どの程度の症状で、どのくらい回復したかの話の、自分に気づく事が重要という内容)
なので、自分の正解を見つける必要があると私は思います。
では、どうやって自分の正解を見つけるのか。私がやった方法を紹介しますね。
例えば
食事を3食とって、早寝早起きして、朝散歩しましょう、運動しましょう。
よく耳にする自律神経失調症に効果的とされている内容ですよね。
これは本当に効果的な方法だと私は思いますが、この方法があなたに合うかと言ったらそうではない可能性もあるんですよね。
パニック障害、不安障害から回復するために必要なのは何度も言いますが効果的な方法ではなく、「あなたに合った方法」だと私は思っています。
食事を3食とって、早寝早起きして、朝散歩しましょう、運動しましょう。
これは効果的な方法ですが、私は回復しませんでした。
なぜなら私に合っていなかったから。
ストレスだったんですよねーこれ。
そして、当初これらができなかった時に、自分は回復できないのかと思ったりしちゃいましたね。
ただ、これって回復しない流れにのってたんですよね。誰かの正解に合わせてただけ。
情報を取り入れるときは「あなた軸」で
「食事を3食とって、早寝早起きして、朝散歩しましょう、運動しましょう」という情報があったとしましょう。
私に例えるならこれらはストレスだったんですよね、では、これが効果的なのか信憑性を考えてみます。
その情報の目的・理由を理解する
- 3食:とりあえず神経伝達物質の材料を安定して補給するため(必要な栄養を取る為)
- 早寝早起き:体内時計を整えるため、生活リズムを安定させるため(身体に休む時間と動く時間を教える為)
- 朝散歩:太陽の光でセロトニン神経を活性化するため(運動と太陽の光で神経を活性化させるため)
ざっくりですがこんな感じ。信憑性ありそうですよね。
そして、食事、早寝早起、朝散歩、運動をすることが目的ではなく、それをした事による結果や効果が目的であるという事。
目的が明確になりましたよね。
目的は、しっかり栄養をとること、自律神経のリズムを整えること、セロトニン神経を活性化させることです。
3食でなくても、朝型でなくても、外に出られなくても、この目的を自分に合った心地よい方法で満たせばいいんです。
じゃぁ、これをどう合わせるか。
例えば、私が夜型が心地いい/1日2食がちょうどいい/パンの方が好き/外に出るのがしんどい/人混みは避けたいだったとしましょう。
ここに合わせます。
- 2食派なら、その2食でパンを食べながらをしっかり必要な栄養を摂る工夫をする(毎日)
- 外に出られないなら、ベランダや窓際で太陽の光を浴びる・室内で軽く体を動かす(毎日)
- 夜型なら、夜の散歩やストレッチで自律神経を整える(毎日)
大事なのは、その情報が何を伝えたいのかあなたなりにくみ取る事が大切です。
3食にこだわらなくてもいい
大切なのは必要な栄養素を十分に摂ること。1日2食や4食でも、必要な栄養が摂れていればOKというのが栄養学的な考え方です。
早寝早起きでなくてもいい
ポイントは体内時計が乱れない安定した睡眠リズム。夜型の人でも、同じ時間帯に寝て起きる習慣があれば自律神経は整いやすいとされていますし、人はそれぞれ夜型朝方がちゃんとあり、睡眠の質は自分に合っている事が超重要。
朝散歩や運動は“セロトニン神経活性”の手段の一つ
太陽光やリズム運動でセロトニン神経が活性化するのは事実。でも、他の方法(好きなことをして安心感を得る、人と触れ合う、自分に合う運動など)でもセロトニンや幸せホルモンは活性化します。
例えばこんな感じです。
そして、これに加えてあなた軸でもうワンポイントあります。
このワンポイントかなり大事で、私が大事にしてた事です。
それは楽しむ、好き、心地がいいを意識する事です。
楽しい、好き、心地いい意識
好き、心地いいは回復の大ヒントになります。
と言いますか、あなたがもし今の現状を変えたいのならどのくらいの症状にもよりますが、栄養とか習慣とか意識しなくてもココだけでも回復すると思ってます。そのくらい絶大。
先ほどの内容から、例えば
1日2食に決めたとしましょう、食事内容は栄養を意識した方が良いです。そしてプラスで、使う食器屋や食べる場所は、好きな食器、心地いい場所で食べる。
パンを食べる時に自分が好きなお皿で食べる、好きな色、好きな形の食器を使う、自分の好きな椅子に腰かける…心地いい場所で大好きなパンを食べる。
こんな感じです。全てをあなたの好きと心地よさで埋めちゃってください。
ここ忘れちゃ駄目です。
ここでひとつ注意があります。
大事なのは、あなた自身が楽しいと思えること、心地よい空間を自分で見つけること。
誰かではなく、映えではなく、あなたが心地いと思う事。
音楽、趣味、場所、時間…「自分が安心できるもの」を一つずつ育てていくこと再確認する事が、不安に振り回されない軸を作るポイントです。
あなたが楽しいと思う事。心地が良い空間をあなたで見つける、もしくは見つめ直す。
これがプラスワンポイント
まとめ、情報を受け取る時
パニック障害や不安障害に向き合う中で私は「情報に振り回されない事」がどれだけ回復の時短になるか…。
結果として私は振り回された側です。
ただですね、どんな情報を見ようと時間はかかります。先ほど話した通り。
自分に合わない方法をしていると尚更かかるし、情報の意図を理解しないともっとかかる。
色んな方法を試すのではなく、身体が喜ぶ事をしてあげる。
世の中には健康法や克服法が溢れていますが、誰かに効いた方法が自分に合うとは限りません。
大事なのは「自分が合ってるなと感じられるか」。
まずは土台を作り、少しずつ生活に「好き」や「小さな楽しみ」を増やしていく。
即効性や完璧さを求めず、自分にとって無理のないペースで進むこと。
一旦身体を癒してあげましょう。
情報を参考にしつつも、最終的な答えは自分の中にしかないのだと絶望から這い上がったからこそ思います。
情報を見ないという選択
これ実はめちゃくちゃおすすめなんですよね。
私が今また当時と同じ状況になったら情報は見ません。
もちろん、経験したからでもありますが、本来いらないんですよね。これは別の章で書いてます。
もしくは、受け取る情報は通院先の先生、カウンセラーの方だけ。
どの程度のパニック障害不安障害かにもよりますが、実際に情報をすべて遮断して、SNSや電波すら入らない場所に環境を変えると回復したりします。実は私これ近かったんですよね。
自然っていいですよ。
今のデジタル社会は人間からしたら不自然なのかもしれませんね。
私は自分を再確認し、ある程度自分なりに情報を入れた後、パニック障害不安障害の情報を全く見なくなりました。
私にはこれがすごく合っていた方法で、むしろその方が心地よくって、自分の感覚を大切に出来たんですよね。
まぁこれに気づけたから通院も薬も使わずに回復できたんだと思います。
情報を見ないことは自分の回復に集中するための選択肢のひとつだと思います。


