薬をほぼ使わなかった4年間で取り組んだ事と考え方【学び編】

私はパニック障害不安障害になってから2つの事を良く調べました。

その中で、良く調べてたのと、学んだとこが大きく2つあります。

  • パニックの仕組み(身体の仕組み)
  • 思考について

この2つです。

目次

⑤日々・学び

私がまず学んだのは「パニック障害・不安障害の仕組み」でした。

当時の私は不思議だったんですよねー。

「パニック歴〇〇年」と言っている人たちは多いのに、「回復してパニック発作が出ていない」という情報はほとんどなかったからです。

「どうして治らないとアピールしている人だらけなのか?」

その理由に回復のヒントがあると思っていました。そして、とにかく仕組みをしろうと。

不安・パニックの仕組みを学んで分かったこと

完全に解明された単一のモデルは存在しませんが、脳・神経・ホルモンの働きについては研究が進んでいて、主要なメカニズムはかなり分かってきている感じですよね。

不安やパニックの仕組みはある程度共通していて、「何がそうさせたのか」人それぞれ違うという点。

仕組みを学んだから回復するかと言ったらそうではないと思いますし、知らなくても良いと思います笑

ただ、私は今後どうやって生きていこうみたいな事を考える時のヒントになりました。

そして、それを実際に身体で感じる事って大事だったんですよね私にとって、「おーいいね」とか「効果あるのか?やり方間違ってるのか?」とか

知識的なものはすごく有効ですし、身体の調子が悪い時の可能性としてやくに立ちましたよね。

土台作りの間は特に重要でした。

なぜ「治らない人の情報」が増えやすいのか

治らない人の意見が多いのは今だから分かる事、たくさんありますね。

ネガティビティバイアス

良い出来事よりも悪い出来事に強く注意を向け、記憶に残してしまう働きですよね。

そのため、パニック障害や不安障害についても「治った話」より「治らない」「つらい」といった情報の方が目立ち、拡散されやすくなると。

実際には回復して日常に戻った人はわざわざ情報発信をしないので、表に出にくいだけなんですよね。

といいますか、回復すると日常が当たり前になり、過去の苦しさをわざわざ思い出しませんよね。

回復した人は話さなくなる

パニック発作が出なくなって普通の生活に戻ると、そもそも「パニック障害の掲示板やSNS」を見なくなります。

わざわざ「治りました!」と書き込む人は少ないと思いますし、情報として残りにくいですよね。

書き込んだとしても、ネガティビティバイアスかかりすぎて見えないとか。

だからこそ、私は回復できたらポジティブな情報を何かしらの方法で残そうと考えていました。

治っていない人は同じ情報を探し続ける

苦しさがあると「同じような人はいないか?」と必死に情報を探すし、自分の体験も書きたくなる。

その結果「治っていない人の声」ばかりが目立つようになるし、私だけじゃぁなかったと安心する。

もちろん、大切なことだと思います。自分だけじゃない事。

ただ、そこにいては回復しずらいと私は思います。

医療現場の統計とのギャップ

実際には治っている人はかなり多いのに、その人たちはネット上で声を上げない。だから「治らない人ばかり」という錯覚が起こりやすい。

そして、「パニック障害は治らない」という人も増えるし、治らないという専門医すらもいる。

治らない情報が多いけど、実際には回復している人、発作が全く出てこなくなった人たくさんいますよね。

ある程度知識がつくと誤情報に惑わされなる

「交感神経が優位になるのは良くない。落ち着かないとパニック発作が出る」

こんな説明を大々的に発信してる人とかいたんですよね。もちろん、人によると思いますが、良くない事はないと私は思っています。

実際には、交感神経が優位に立つこと自体が悪いわけではないですよね。

交感神経が優位に立って、それが不安や緊張につながり、脳が危険と錯覚してる事があまり良くないんですよね。

例えば運動をすれば、交感神経は一気に優位になります。

それでも不安や発作が出るどころか、むしろ回復につながることだってあるんです。

私はあえて交感神経を優位に立たせるような運動を生活に取り入れてきました。

「心拍上昇・息切れ・胸の圧迫感」これ危険と意味づける脳を「これは運動や軽い興奮のせいだな」と捉えれる用になる事で、その結果、かなり調子が良くなったんですよね。詳しくはコチラ▶運動編

「交感神経が優位になるのは良くない。」ではなく「交感神経が優位になった時に脳がどのように捉えるかが大事」ってだけ。

パニック障害・不安障害の回復に関しては、こうした誤情報や情報不足、断片的な知識が一人歩きしていることが本当に多いです。

大切なのは「一方的な情報を信じ込む」のではなく、情報を少し掘り下げる、そして、自分の体で確かめて、自分に合う方法を見つけることは私にとって回復になったと思います。

「太陽の光を浴びればセロトニンが増えて治る」

  • 誤情報:日光さえ浴びればセロトニンが増えて回復できる、と単純化されている。
  • 実際:確かに日光は体内時計を整えたりセロトニン分泌に関係しますが、それ“だけ”でパニック障害不安障害が回復するわけではありません。「日光浴だけでセロトニンが増える」と思って実践しても、栄養不足なら効果は出にくいんですよね。逆に、栄養がしっかり取れていれば日光を浴びることで効率的に働く。

「ビタミンやサプリを飲めば改善する」

  • 誤情報:特定の栄養素を摂れば治るという宣伝。
  • 実際:不足を補うのは大事ですが、「サプリだけ」で回復するのは難しいと思います。土台はやっぱり食事や生活習慣。食事に関して言うなら味わい・香り・噛むこと自体にも意味があり、噛むことは自律神経や気分の安定をサポートします。サプリは補助、軸は日常。

「運動すると不安が悪化する」

  • 誤情報:動くと交感神経が上がって不安や発作が出やすくなる。
  • 実際:間違いじゃないし、急激にやりすぎれば不安につながることもあると思います。軽い運動やリズム運動(散歩・ストレッチ)はむしろ自律神経を整え、回復を早める。ちなみに私は散歩からランニングから坂道ダッシュしてました。超交感神経優位で心臓バクバクをわざとしてました。発作と運動の息切れって似てますよね。

「とにかく深呼吸すれば落ち着く」

  • 誤情報:深呼吸=万能のリラックス法。
  • 実際:人によっては逆に過呼吸気味になり不安が強まることもある。「深く吸う」よりゆっくり「吐き続ける方」が大事。私にとっては吐く意識の方が効果がありました。あとは、呼吸法は本当に何通りもあり、合わない呼吸法はいっちゃうので注意が必要。

「脳の病気だから心の持ちようでは治らない」

  • 誤情報:完全に脳の機能障害としてだけ説明される。
  • 実際:脳や神経の働きは関わっているが、生活習慣や思考法の改善で十分に変化する。脳と心と環境は切り離せないです。病は気からはあながち間違いではないと私は実感しています。だからといって根性論は×

「とにかく休んで安静にしていれば回復する」

  • 誤情報:パニック障害は休養していれば自然に治る。
  • 実際:休むことは大事ですが、休みすぎると体力・社会性が落ちて逆に不安が強まちゃうんですよね。少しずつ日常に戻る「行動の積み重ね」が回復を早めると私は思います。私は完全に家から出られなくなった時、休みまくりましたが、逆に不安大爆発でしたね。なので、休めば回復するはないと言い切れます。回復の一歩は外に出るという行動からなんですよね。

「パニック障害は一生治らない」

  • 誤情報:一度かかると一生つき合う病気。
  • 実際:確かに再発する人もいると思いますし、私もここ2年近く出ていません。それまでは出たりでなかったりがありあました。スパンがだんだんあくというか、1日1回、1ヶ月に1回、2日連続で調子悪くて、3ヶ月に1回…の様に波を打ちながら調子が上がっていく感じでしたね。生活習慣や思考の改善で長期的に安定している人も絶対いると思います。
    むしろ「一生治らない」という思い込みが不安を強化すると私は思っています。

「呼吸法さえマスターすれば発作は出ない」

  • 誤情報:腹式呼吸や深呼吸でコントロールできる。
  • 実際:呼吸法は「その場のサポート」にはなるが、根本解決には生活習慣や考え方、ストレスのもとを解決する必要があると思っています。

etc…

私は学ぶことで誤情報があるていど分かる様になり、分かんない時は自分の体で試して確かめるとかあり。もちろん、現段階で私が言う情報も間違ってるかもしれませんので、どう捉えるかはあなた次第です。

合ってるか合ってないかもあるからこそ、いろんな情報が出回っちゃうし不正解といえなくなるんですよねー。

誤情報に惑わされず、興味がある事、これは新しいと思った事は自分の体で確かめることが一番の回復方法かなと。

曝露療法とのつながり

世界的に効果があるとされる曝露療法は、不安や恐怖を感じる状況や刺激に「安全を確保した上で」段階的に触れていき、脳に「実際には危険ではない」と学習させる心理療法ですよね。

目的は不安や交感神経の反応が自然に収まっていくのを体験すること(慣れ) にあると。

私は心の筋トレみたいなものだと思ってました笑

安全な状況で不安や恐怖に向き合い、身体が「これは危険じゃない」と再学習する事は必須です。

そうして少しずつ不安に慣れていく。脳に教え込んじゃうんです。

世界的に効果的と言われる曝露療法を学ぶ・実践

私は曝露療法が効果的だと今でも思っています。

といいますか、家から出れなかった私にとって全てが曝露療法でした笑

今言える圧倒的に回復した理由のひとつは、外に出ようとしたからです。

これは言い切れます。この1歩。

と言っても、いきなり曝露療法を始めるわけではありません。

ある程度までは土台作り(睡眠・栄養・生活の安定)を整え、普通の生活に徐々に戻していく。

これに加えて通院されてる方は薬を使いながらで、実際に回復した人の声でもよく聞く方法です。

曝露療法とは、

  • 恐怖や不安の対象に安全な条件で繰り返し触れる
  • 扁桃体(恐怖中枢)が「これは危険じゃない」と学習し直す
  • 結果として恐怖条件づけが解除される

「不安に慣れる練習」ですよね。

だから、恐怖を植え付けまくる前に心療内科に行って、薬を飲みながら普段の生活を送りつつ、根本的な原因を理解して人生を見直し生き楽しむ。これすごくおすすめ。

私は、恐怖を植え付けまくって不安回路を強化しまくったので完全に家から出れなくなった側ですので、曝露療法が出来るまで少し時間がかかりましたねー

曝露療法は「根本解決」ではないと思っている

曝露療法は不安に対するアプローチとしては有効ですが、原因を消すわけではないと思っています。

  • 根本原因:睡眠不足・栄養の乱れ・自分にとってのストレス・思考のクセ、これらの蓄積
  • 対処法:曝露療法(不安に慣れるための補助的な手段)

睡眠不足、嫌な人とのかかわり、いろんなストレスを解決しないまま曝露療法をして電車に乗れたとしても、また崩れます。

私自身、パニック障害になった理由は別にあり、曝露療法だけで治るとは思っていなかったので、まずは根本原因を再確認しましたね。

ただ、私の場合は玄関を出ると発作が起きる状態までいったので、曝露療法は不可欠でした。

私の実践(自分に合った曝露療法)

私の場合、「動悸=不安」「心拍数が上がると危険」という思い込みを壊すために、運動を使って心拍数をわざと上げることとかしてましたね。

STEP
ストレスの原因は何だったのかを知る

自分のストレスの原因が何だったのか改めて知りましょう。

STEP
擬似発作を起こす

どこか特定の場所がなかったので運動しました。

STEP
必要に応じで曝露療法をする

自分が本当に必要だったのかしる。例えばバスに乗れなくなった。バスは人生で必要なのか?自転車や車でもよくないか?など。ちなみに、「バスに乗らなければならない」と「バスに乗りたい」は違います。ここら辺も再確認しましょう。

続けることで「自分は動ける」と認識でき、行動範囲も広がりましたね。

曝露療法のお勧め方法(私がした事)

これは別の記事でもお話ししましたが、私は下記図の一周が出来ませんでした(赤い家が自宅)。

どうにか外に出ようと、家の周りを歩くという事から始めたのですが、1周する前に発作が出て、はいつくばって帰るという事を経験。

パニックリンゴ家周り

そこからちょっとずつ繰り返してました。

たとえば、靴を履いたとかでもOK。(これだけでも立派なBAKURO)BAKURO yeah

次は、玄関を出る。

次は、門を出る。

次は、玄関を出る。

次は、玄関を出る。

次は、門を出る。

次は、隣の家まで。

みたいな感じです。これ実際に私がこんな感じでした。1日に何かい玄関出入りしたか。

一気に頑張らなくて良い。ここまでひどい人はいないかもしれませんが、私はこれでした笑

例えば、電車にのれなくなったなら、まずは自分がストレスだと思う事(電車以外の可能性)を洗い出す。

本当に電車に乗らないといけないのか、電車でいく先はなんだったのか、これは別の記事で書いてるのでそちらを読んでください。

それでも電車に乗る必要がある、乗りたいならまずは靴だけ履いてみる

次は、家を出るまで。

次は、駅に行ってみるだけ。

次は、並んでみるだけ。

次は、1駅だけ乗ってみる(各駅停車から)

次は、2駅

次は、靴だけ履いてみる

次も、2駅だけ乗ってみる

今日は、1駅だけ

次は、3駅だけ。

の様に徐々に上げていく、昨日できた事が今日できなくても大丈夫、乗ろうと思ったあなたを褒めちぎってください。

こんな感じで少しずつお勧めです。

先ほども言いましたが、電車乗れるようになる事が目的ではないです。

パニック障害不安障害から回復する事、不安に縛られない事が目的なので、そうなった原因をまずは再確認することをおすすめすします。

そして、あなたの人生で絶対に電車に乗らないといけないという事はないのでそこも一緒に覚えておいてください。

実は根本的な原因が分かって、回復したら何駅でも乗れると思います。

曝露療法しなくてもいきなり

曝露療法は絶対に必要ではない

私は曝露療法に効果を感じましたが、それだけで回復できたわけではありません。

なんどもいいますが、根本的な原因は別です。ここを解決せずに曝露療法しても、再発する確率は高いと思います。

その、根本的な原因を知って、生活・思考・身体の土台を整えた事が吉とでた。

曝露療法を必ずやらなければ回復しないわけではありません。

自分に合った選択で良いと私は思います。

ただ一つ言えるのは、何も変えず、ただ家で寝転がっているだけでは回復はしないないと。

先ほども言いましたが、根本的な原因が解決して、それなりに回復したら曝露療法しなくても何駅でも乗れます。

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※このブログサイト内に書かれている発言や文章は、パニック・不安障害(重症化)を経験した私個人の体験に基づく記録や感想です。医学的な根拠や治療効果を保証するものではありませんが、同じような状況にいる方にとって、少しでも気づきや手助けになればという想いで書いています。医療や薬を否定する意図はまったくありません。それぞれに合った選択があると思っています。症状や治療については、必ず専門の医療機関にご相談ください。

りんごの部屋

リンゴノヘヤ

この先は、「パニックリンゴ」にも書いていない、検索しても出てこない回復のリアルがあります。情報も、プライベートも、仕事での揺れも、心が折れそうになった瞬間も...、もっと私のありのままを綴っています。そして、クスっとなるような楽しい、笑える場にもしたいと思っています。音声も動画も。

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