
どの程度の症状で、どのくらい回復したかの話
私が、実際どんな症状があったのかそして何が出来なくなったのか、そして、どこまで回復したのか。
では、いきましょう。
私が体験したパニック障害、不安障害の症状
私の主な症状は「めまい」「動悸」「息苦しさ」「吐き気」でした。そして不安が重なり、これらのコンプリート版が「発作」としてありました。パニック発作というやつですね。
- めまい:ふらふらもありますが、“グラッグラッ”と軸がずれる感じ
- 動悸:人生で感じた事のないくらい心臓がビートを刻みます。ドックンではなく、ドクドクドクでもなく、ドドドドドドッドドドドドドドのような
- 息苦しさ:あれ空気吸えてる?吸っても入って来ないなぜ?と思考回路バグりまして①と②発生。
- 吐き気:血の気が引いて全て出てくる感じですね
ちなみに、もっと細かく言うなれば手のしびれ、口周りのしびれ、左肋骨の痛み、胃や腸の張り、ですね。
良くある症状かもしれませんし、敏感になってるだけの症状かもしれませんが、過敏になるのもこの障害特有のものですよね。身体の構造上、めまいと動悸はリンクしないらしいのですが、不安を介せば同時におこっちゃたりするんですよね。
まぁ細かく言うならいくらでもありますが、病院まで行こうと思ったのはここら辺です。
特にひどっかったのは、「動悸」「息苦しさ」これらが総攻撃でくる発作です。
一言で言うなら、「あれ、終わる」です。一気に絶望を感じてましたね。
しかも、私の場合は特定のシチュエーションや場所とかは特にありませんでした。
なので、ここに行ったらダメだなっていうのがなくって、常にビクビクしてる状態の時期もありました。
そんなことも踏まえ、覚えてる範囲で、私が発作が起きた場所をざっくり紹介します。
発作が起きたシチュエーション
私が発作が起きたとこのあるシチュエーションです。
- 何もしない家の中
- 玄関
- 睡眠に入る前
- 電話中
- お風呂(湯舟)
- 信号待ち(徒歩での信号待ち、車での信号待ち)
- 工事現場を通る時
- コンビニ
- 渋滞(車の中)
- レストラン(食事中)
- スーパーの行列(前と後ろで挟まれた時)
- 何気ない人との会話中
- 車の運転中
- 公共交通機関の中(電車、バス)
- 夢
ざっと書き出しましたが、「吐き気」「めまい」を含めたらもっともあります。
私はパニック障害、不安障害と予期不安もあったので、至る所で発作、発作予備軍が起きました。
特定の場所というのがなかったのですが、身体の反応としてはパターンがありました。
- まず 何故か不安を感じる
- 次に 手もしくは唇周りがしびれてくる
- そのあと 心臓がドキドキし始める
- さらに 動悸が速くなり息苦しくなり、発作に突入する
最初の頃はどう第三段階でくいとめるかでしたね。
ちなみに、第三段階までを「発作予備軍」、第四段階を「この世の終わり」と呼んでいました。
私は、脳に不安が完全に根付いてましたね。
とにかくどこで出てくるかさっぱり分からなかったり、どこにいっても不安を感じたり、出来てたことが急に出来なくなったりと理解不能で、しかも「めまい」「動悸」「息苦しさ」は増すばかり。
そしてこのように至る所で発作を経験し、回復に至った私が大事にしてた事があって…
特定の場所やシチュエーションがあろうがなかろうが、パニック障害・不安障害ってシチュエーションを意識する事よりも大事なことがあるんですよね。
電車で発作が起きて乗れないから乗れるように頑張る、バスで発作が起きて乗れないから乗れるように頑張るよりも大事なことがあると私は思っています。
といいますのも、パニック障害にならざるを得ないの根本的な原因やきっかけって他にある可能性の方が高くて、その原因を見つけない状態で、脳に不安を根付かせ、錯覚させてる状態が多いと思っています。ここに、完全回復もしくは再発の答えがあると私は思っています。
なので、シチュエーションは後付けっていうのが私の感想ですね。
ちょっと掘り下げますと、、
”自分”に気づく事がかなり重要
どこでどうとか、どんなシチュエーションとか実際そんなに回復には関係ないと私は思っています。
今だから言えるのが、起きる発端は「自分」を無視した生き方をしていたこと。
身体の声、心の声を無視して、無意識に無理を重ねた結果、パニック障害や不安障害が起きた。
私はシチュエーションに対するアプローチよりも、根本的な原因を理解し、そこにアプローチすることで回復が一気にすすみ、再発になりにくくなったと思っています。
そして、この原因に気づかない間は、何が原因か分かっていないので「また起きるかも…」と不安が広がり、理由もなく恐怖や不安を脳に植え付ける作業を勝手に繰り返す感じ。
その結果、行けない場所が増え続け、本当は行ける場所なのに勝手に行けない場所、乗り物、空間にしてしまう。
すると、自分が向き合わないといけない部分が見えなくなってしまうんですよね。
例えば「乗り物に乗れない」というケース本当によくきくじゃないですか。
結果これって、
「逃げられない」「窮屈だから怖い」「人が多い」など不安障害、パニック障害に良くあることです。
こう言われがちだし、こう言われたとか。
間違ってはいませんが、この考え方のままだと本当に向き合わないといけない事がみえなくなっている可能性があります。
どういうことかというと…例えば
最初のパニック障害、不安障害がバスで起きたとしましょう…
「バス=怖い」ではなぜ怖いのか、発作が起きたからですよね。
そして、病院に行くと、パニック障害不安障害です。そしてそういった場所で起きるのはこの障害あるあるですと言われる。
「逃げられない」「窮屈だから怖い」「人が多い」場所に行けなくなる事が多く、自分で調べてもそういう人が多いから、そう思い込んでしまっちゃうパターンです。
そう思っちゃうし、そのシチュエーションしか見えないですもんね。仕方ないと思います。私もそうでした。
そして、これと同じパターンでいろんな逃げられない場所、窮屈な場所、人が多い場所を脳に植え付けていきます。無意識に。
すると出来ない事が増えていき、そういう場所で「めまい」「動悸」「息苦しさ」を起こす様に脳が覚えちゃう。1つ1つ解決しないといけない場所が勝手に増えていくんですよね。
ただ、不思議なのは乗れちゃうときもあります。
バスや電車で楽しい場所に行く時や、一緒に乗ってくれる人がいるとか、あれなんかいけちゃったぞみたいな。
そこで私が思ったのは、行けなくなった場所を1つずつ克服することが回復の糸口じゃないと思ったんですよね。
バスや電車そのものが原因じゃない、「逃げられない」「窮屈だから怖い」「人が多い」が原因じゃないんですよね。
「怖い」と思い込むことを繰り返すと、だんだん本当にバスや電車が怖いものになってしまう。
まぁそう思っても仕方ないですし、そういう情報しかないので。
何年も何十年もパニック障害不安障害の人ってこのループにかかってるだけだと思います。
だからといって、怖くないからほら乗ってこい!とは思いませんよ笑
ただ、自分を再確認にする・自分を知る必要があります。
逃げられない窮屈だから怖い場所、行けない場所を無理に行けるように克服するのではなく、一番最初に発作が起きた経緯を一度振り返る必要があります。
「何の乗り物で発作が起きた」ではなく、乗り物で行く先の出来事や状況、目的地が無理だった可能性が高いんですよね。
原因は乗り物そのものではなく「その先にある自分の負担」を繰り返してた事だったりするんですよね。
そして、最初に発作が起きた場所が、バスだった。だから、バスが悪い。
でも、実際はバスで向かう先の何かが嫌だった可能性があり、その先にあるあなたにとってのストレスが原因だった可能性もあるという事です。
本当にバスが嫌いな可能性もありますよ、だからこそ自分を無視せず、再確認する事が大事で、私はこれをしました。
自分らしさを一旦受け入れる事。
自分自身には目を向けず、違う理由をつけて、怖い場所を勝手に増やす。この繰り返しが回復しない原因だったりします。
私は自分を分かってる、向き合ってるつもりがでしたが、全然わかってなくて、恐怖を植え付けまくりましたね。
これに気づいたのは私がもっと出来ない事が増えた後でした。
気づかないまま、世の中にある情報をうのみにし、行動した結果、、もっと悪化しました笑笑
要するに根本的な原因を理解せずに、本当に向き合わないといけない事が分かっていなかったんですよね。
先ほどの発作が起きたシチュエーションを見てもらったら分かりますよね。どこでも発作が出ちゃう状態まで、不安や恐怖を植え付けちゃってたんですよね。
今だったら「いやーそりゃ悪化しちゃいますよ」って思いますね。
ごめん、マイボディー、マイハート。
そして私は、悪化した結果、完全に次の事が出来なくなったんですよね。
私が出来なくなったこと
完全に次の事が出来なくなりました。
- 外にでれなくなる
- 特定の人以外、1分以上話せなくなる
- 人がいる場所に行くのが無理になる(複数人)
どのくらい出れなくなったかと言いますと実際に私が住んでいた地形で説明しますね。

赤が私の家だとして、図にかいてある様な1ブロック1周…できませんでした..。
といいますか、玄関を出る動作だけで「めまい」「動悸」「息苦しさ」がでてたんでしよね(出たいのに)
家を出る事も出来なかった当初は、とりあえず玄関、そして、今日は門まで、そして今日は隣の家まで、今日はもうちょっと行ってみよう、いやしんどい帰ろ、とこんな感じでした。
とりあえず家を出る事を頑張ったって感じですね。
ちなみにこれはある程度世間で言われている生活習慣の改善を実施してる最中だったんですよね。
だからこそ絶望で、本当にこれから私の身体はよくなるのか、この身体で生きていくのかと考えると、尚更、内側にこもちゃいました。人生終わったなとほんとに思ったんですよね。
ただ、終わってませんでしたし、身体はウソのように回復したんですよね、不思議。
先ほどもお話した事を踏まえて、毎日の生活を見直し、自分を再確認し、身体の土台から考え、思考や行動を変えました。
本当に良くなりだしたんですよね。もう、目に見えてわかるぐらい、別人に。
では、実際私がどこまで私が回復したのか。
当時の私じゃ信じられない今の私が出来ている事
家から出られない、人と会えない、先を考えただけで、「めまい」「動悸」「息苦しさ」がでてきて、完全に末期状態になっていた私がどこまで回復したか。
もちろんスーパーマンの様に特別強くなったわけではありません。
「めまい」「動悸」「息苦しさ」が全く起きない、元の状態に戻れてます。
ただ、完全になくならない、1度経験したら出やすいというデータもありますが、まぁでないでしょうね。
最後に③まで行ったのは2年前、発作に至っても2年以上出てません。
当時の私が驚くであろう余裕で出来るようになった事
- スーパーのレジで並ぶ・コンビニ
- ライブ
- 歯医者・美容室
- 胃カメラ・大腸カメラ
- 公共交通機関
- 車の運転
- 会社の会議(対面)
まぁ普通かもしれないですが、パニック障害を経験した人にとって世間の普通のハードルがどれだけ高いか。
嘆きたいわけでもなく、出来るようになった自慢をしたいわけでもありません。
ただ、4年間で生活も行動も、環境もいろんなものが変わりました。
性格や考え方も変わったと思います、面白いぐらい。
パニック障害不安障害が今の自分に辿り着くためのきっかけだったと思ったりしてます。
体力的なもので言えば、先ほどの紹介した下の図で言うなら、何十週もできると思います。

ちなみにこれを1周できた時今でも忘れません。声に出して喜びました。人生トップ3に入る嬉しさでしたね。
今では、完全に倒れる前より体力はありますね、ジムにも行ってますし、毎日10㎞は歩くか走るかしてますし、体系も変わりましたし、タバコもやめたし、お酒もほとんど飲まなくなりましたね。
あなたへ
今回は私がどの程度の症状で、どのくらい回復したかの話をさせてもらいました。
症状の受け取り方次第では悪化もするし、すぐに良くなる事もあると私は思います。
私は結果として、かなり悪化しました。
今のあなたが私ほど悪化していないのなら、今出来ている事をもう一度考えてみて下さい。
出来ない事ばかりみるのではなく、出来る事をみてみてください。
そして、出来ない事=間違っている、普通じゃないではありません。
今はそういう時なのかもしれませんよ。
ゆっくり身体をやすめて、自分を見直してみて下さい。
無理に身体を動かか知り、無理に出来ない事にトライしなくて良いと思います。
まずはゆっくりで。
大事なのは「自分に気づく事がかなり重要」のお話しです。
自分が本来どんなことをしたくて、どんな事をしたくないのか。
何が好きで何が嫌いか。
どんな事がストレスで、どんな事が幸せなのか。
どんな人と関わりたくて、どんな人と関わりたくないのか、そもそも、人と関わりたいのか。
どんな事を大事にしてるのか。
一旦ゆっくり見直してみる期間かもしれません。


